ストレスと糖質の関係

なぜストレスを感じると甘いものや炭水化物を食べたくなってしまうのか?

仕事や人間関係で嫌なことがあった時、無性に甘いものや大量の炭水化物を
ガッツリ食べたくなるという人が多い。
なぜストレスを感じると甘いものや炭水化物を食べたくなってしまうのか、
脳科学者で肥満の専門家であるAchim Peters氏が説明しています。


人間の脳は、体重比はわずか2%です。

 

脳は、人間が摂取する炭水化物の半分も消費してしまう「燃費の悪い」の器官。

脳の燃料は、でんぷんやショ糖などの炭水化物を分解して得られる『グルコース』で、グルコースは、炭水化物が摂取されると、速やかに体へエネルギーとして供給できるのです。

脳がストレスを感じると、通常の1.12倍も多くグルコースを必要とします。
そのため、人は脳の要求に従い、スイーツや菓子類、さらにはごはんなどの主食を多く食べます。
ストレスを感じた人は、認知活動が低くなるので、
食事によりエネルギーを補給することで、パフォーマンスを元に戻します。

しかし、グルコースは脳の活動に必要不可欠なエネルギーでありますが、
スイーツや炭水化物の食べ過ぎは、肥満から生活習慣病を引き起こします。

空腹感を覚えると、交感神経および副交感神経の機能や内分泌系の機能を調節する視床下部が活性化します。
特に代謝や摂食行動に関わる視床下部腹内側核、視床下部外側野、弓状核といった領域が空腹時の欲求に関わっており、グルコースが不足すると体のほかの部位から送られる情報を遮断し、強くグルコースを要求するのです。

 

実際に脳と炭水化物の関係を調査

40人の被験者に対して実験しました。

実験は、2回のセッションに分けられており、
片方のセッションでは被験者が見知らぬ人の前で10分間のスピーチをし、
その後で1時間にわたりビュッフェ形式の食事を取りました。

もう片方のセッションで被験者は、スピーチをせずに、同じく1時間の食事を取りました。

それぞれのセッションでは食事の前に、ストレスに応じて分泌される
ホルモンのコルチゾールとアドレナリンの血中濃度を測定しました。
その結果、予想通りスピーチを行った場合の方が、被験者の血中ストレスホルモン濃度が高くなり、食べる炭水化物の量も平均で34g多くなりました。

人は、ストレスを受けると炭水化物や甘いものを通常よりも多く必要とします。
Peters氏は、仕事中にどうしてもチョコレートが食べたくなった場合、
我慢せずに食べてしまった方がいいとしています。

仕事をする人々はストレスを感じることが多く、チョコレートを食べることによって脳の働きを回復し、体調を健康に保つことができます。

もしも甘いものを食べたいという欲求を我慢した場合、
脳は脂肪や筋肉からグルコースを取り出して脳へ供給しますが、
これはさらなるストレスホルモンを分泌する可能性があります。

これは人間の精神に悪影響があるだけでなく、長期的に見ると心臓病や脳卒中のリスクを高める可能性もあります。


甘いものを欲するのはストレスを強く感じるのは、赤ちゃんも同様。


体に比して脳の占める割合が多い赤ちゃんはエネルギーを多く欲し、甘いものを好みます。
赤ちゃんが飲む母乳には糖が含まれており、赤ちゃんは母乳を飲むことで糖を補給することができるとのこと。

大人になるに従って甘いものを好む人は減っていきますが、
大人であっても甘いものが好きな人は少なくありません。

好みは人によるものですが、生活環境が食べ物の好みに与える影響は強いとされており、
たとえば小児期に強いストレスを経験した人は大人になっても甘いものを好む傾向があるそうです。

また、脳の要請に従ったものであったとしても、
甘いものや炭水化物の食べ過ぎは体に悪影響を及ぼします。

食生活が乱れる大きな原因はストレスであり、甘いものや炭水化物を控えたい場合はストレスの強い環境から抜け出すことが必要です。

Peters氏は、甘いものや炭水化物を食べ過ぎてしまう多くの人が「自制心のない人だ」と思われがちですが、
その欲求の背後にはストレスも一つの要因なのです。

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